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着物は古くなったり、長期間保管されていたりすることで黄ばみが発生することがあります。見つけたら、ひどくなる前に落とすことが大切です。
この記事では着物の黄ばみで困っている人のために、着物に黄ばみが発生する原因や落とし方、失敗しないクリーニング店の選び方などをご紹介します。
着物の黄ばみの主な原因は4つ

黄ばみとは、衣類などの布製品の一部や全体が黄色っぽく変化することを指す言葉です。はじめは目立たない場合でも徐々に色が濃くなるため、見つけたら早めに対処した方がよいです。
そもそも、なぜ黄ばみが発生するのでしょうか。考えられる主な原因を4つご紹介します。
汗によって起こる黄ばみ
黄ばみの原因としてまず挙げられるのが、着物に残った汗です。汗の大部分は水分ですが、脂やマグネシウム・カリウム・カルシウムといった、さまざまな成分も含まれています。
着物に付いた汗を放置すると汗の成分が空気に触れて酸化し、生地が黄色く変色します。これが汗による黄ばみです。特にワキや背中、帯周りなどに見られる場合は、汗が原因の可能性が高いです。
防ぐためには、着用後の汗抜きや陰干しが大切です。手間にはなりますが、黄ばみ発生を防止するためにも怠らないようにしましょう。
カビによって起こる黄ばみ
着物は湿気に弱く、保管しているうちにカビが生えてしまうことがあります。カビを落とすにはカビ取りが必要です。
ただし、着物の表面に生える白カビは、払うだけでも見えなくなるため、カビ取りしなくても落ちたと勘違いすることがあります。見た目がきれいでも、カビの根が繊維の中に残っている可能性があることは覚えておきましょう。
カビも汗に含まれる成分と同様に、着物の繊維を酸化させる働きがあります。特に着物がカビ臭い場合は、カビが原因と考えられます。気づいた際は黄ばみに対処するだけではなく、着物のカビ取りも実施しましょう。
カビを放置したままにしていると、一緒に保管している他の着物や衣類に広がってしまう可能性があります。黄ばみが発生する前に着物のカビに気づき、カビ取りをするのが理想です。
素材が原因の黄ばみ
黄ばみが発生したのがシルク繊維(正絹)で作られた着物の場合、素材が原因かもしれません。天然素材である正絹の元の色は濃いクリーム色ですが、着物の生地にする際に白色に加工されています。
しかし、空気に触れるうちに白色が抜けて、本来の黄色みがかった色に戻っていくことがあります。薄い色の着物や花嫁衣装などで多く見られる現象です。
正絹という素材が原因の黄ばみは自然現象といえるため、汗やカビなどの物質が原因の黄ばみとは性質が異なります。酸化した影響で変わったのではなく、本来の色に戻ったということです。
なお黄ばみが部分的に発生している場合は、正絹が原因ではないことが考えられます。特に製造する際に増量剤(糊)が多く使われている古い着物は、黄ばみが顕著に発生しやすく、そのことが影響しているのかもしれません。
汚れを放置したことによる黄ばみ
着物の汚れが黄ばみの原因になることもあります。食事やメイク、外を歩いたときの泥汚れなどが、知らないうちに付着しているかもしれません。
汚れを放置すると、時間の経過とともに酸化が進んでシミとなり、黄ばみに変わることがあります。着物を着用した際は衣装ケースへ収納する前に、しっかりと汚れを落とすようにしましょう。
なお汚れ落としをする際は、油性の汚れ・水性の汚れ・泥など、汚れの種類ごとで適切な対処方法が異なります。誤った方法で手入れすると、着物を傷めてしまうかもしれない点には注意が必要です。
着物の黄ばみは「落とす」のではなく漂白が必要

黄ばみとカビやシミの大きな違いは、カビやシミが繊維に汚れが付いた状態であるのに対して、黄ばみは繊維自体が変色しているという点です。繊維に付いた汚れは「落とす」ことできれいにできますが、変色してしまった繊維を「落とす」ことはできません。
対処する方法は、色が変わった繊維を「漂白」することです。なお着物の黄ばみのことを「黄変」、黄ばみが発生した繊維を漂白する作業のことを「黄変直し(おうへんなおし)」と呼びます。
黄変直しの作業では薬剤を使って繊維を漂白するため、黄ばみの程度によっては生地の色が消えてしまう「色抜け」が起きることもあります。色抜けした着物は、そのままでは着用できません。
色抜けした着物に対しては、染料を使って生地を染め直す「染色補正」を行う必要があります。前の色と同じように修復するため、高い技術力が必要な作業といえます。
黄ばみのある着物はクリーニング店へ
普段から洋服のシミ抜きなどの手入れを行っている人であれば、着物に発生した黄ばみの落とし方を学び、自身で落としたいと考えるかもしれません。
しかし、着物の黄変直しは専門技術がないと難しい作業です。そのため、自身では行わずクリーニング店へ依頼することをおすすめします。
黄ばみに対処するためには漂白剤を使う必要がありますが、着物の生地は非常に繊細です。慣れていないと、漂白剤で生地を傷めてしまうかもしれません。最悪の場合、着用できない状態になってしまうことも考えられるでしょう。
また黄変直しの過程で生地の色抜けが発生した場合には、先ほどご紹介した染色補正も必要です。染色補正も専門技術がないとできない作業といえます。
黄ばみのある着物をクリーニング店に出す際の注意点

着物の黄ばみを落としたいのであれば、クリーニング店に依頼しましょう。一方で、全ての店舗が対処できるわけではありません。
ここでは、黄ばみのある着物をクリーニング店に出す際の注意点をご紹介します。
一般的なクリーニング店では対応できないことがある
黄ばみのある着物は、着物のクリーニングに対応している店舗に依頼しましょう。そもそも着物は繊細な素材が使われているため、通常の店舗ではなく、専門技術を持った店舗に依頼することが大切です。
店舗の中には、着物の丸洗いができる店舗もありますが、黄ばみは水洗いでは落ちません。またシミ抜きができると宣伝している店舗にも注意が必要です。
着物の知識を十分に持っていないスタッフが対応した場合、着物の黄ばみが通常のシミなのか、専門技術が必要な黄変なのかを正しく判断できない可能性があるからです。
着物専門で対応している店舗、もしくは「黄変直し」や「古いシミ抜き」に対応できると明記している店舗を選ぶようにしましょう。
なお詳しい内容は後述しますが、着物の種類や状態によってはクリーニング不可の物もあります。着物を持ち込む前に、対応可能かどうかを店舗へ確認することをおすすめします。
料金を事前に確認する
着物の黄ばみに対応してくれる店舗を見つけたら、依頼する前に料金を確認しましょう。程度によって黄変直しの料金は異なります。
黄ばみが激しい場合は、染色補正が必要になるケースもあります。染色補正が必要になるかどうか、必要な場合はどの程度の費用がかかるかも併せて確認しておくと安心です。
着物の種類や状態によってはクリーニング店でも対応できないことがある
着物の黄ばみ落としができるクリーニング店であっても、一部の着物や生地の状態によっては受け付けてもらえない可能性があります。以下の条件に当てはまる着物の場合、断られることもあるという点を覚えておきましょう。
- 着物の生地が薄い
- 先染め生地の着物
- 非常に細かい柄の着物(江戸小紋など)
- 生地が劣化している着物
- 濃い黄ばみ、広範囲の黄ばみ
生地が薄い長襦袢や胴裏は、黄変直しをすることで繊維が壊れてしまう可能性があります。そのため、対応してくれる店舗を見つけるのは難しいでしょう。
また色抜けしてしまった際に、元通りに染め直すのが困難な先染め生地や、江戸小紋などのように細かい柄の着物も断られる可能性が高いです。
黄ばみを自身で落とすのは難しいため、クリーニング店に出せない着物をきれいにするのは難しいといえるでしょう。
なおクリーニングが難しい着物は、着物買取専門店に買取を依頼するのがおすすめです。着物買取専門店の中には、状態が悪い着物の買取に対応している業者もいます。
買取してもらったお金を費用にして、新しい着物を購入することもできるでしょう。黄ばみを落とすのが難しい着物をお持ちの方は、着物買取専門業者にぜひ相談してみてください。
まとめ
黄変とも呼ばれる黄ばみは、汗や汚れ、素材などが原因で発生します。落とし方を知りたいという人もいるかと思いますが、着物に発生した黄ばみを自身で落とすことは難しいため、クリーニング店に依頼するようにしましょう。
なお業者を選ぶ際は、着物の黄変直しや古いシミ取りの技術を持った店舗かどうかを確認する必要があります。
一方で、生地が薄い着物や細かい柄がある着物などは、対応してもらえないことも考えられます。黄ばみ落としができない着物は、着物買取専門店に買取してもらいましょう。
着物買取専門店のおお蔵では、状態の悪い着物でも買取いたします。他店で断られた物でも問題ございません。相談料や査定料は無料であり、また宅配買取や出張買取にも対応しています。
買取を依頼したいと考えている人は、ぜひお気軽にご相談ください。
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