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現代では結婚式や成人式などのイベント以外で、日常的に着物を着る人は少なくなりましたが、着物には洋服にない良さがあります。
この記事では着物の良さや、短所といえる部分などについて詳しくご紹介します。また良さを引き出すために着物を上手に着こなすポイントも併せてご紹介するため、ぜひ参考にしてください。
着物ならではの良さとは
着物は日本の伝統文化の一つですが、洋服が広まったことで普段着として着られることは少なくなりました。一方で、着物が持つ独特の形や華やかなデザインなどが近年、若者に再評価されています。また海外でも高い評価を得ています。
では、着物ならではの良さとはどういった部分なのでしょうか。以下で詳しくご紹介します。
1:流行にあまり左右されない
着物は流行にあまり左右されないことが良さの一つです。洋服はシーズンごとの流行がはっきりしています。そのため、ダサいと思われないためには、常に新しい服に買い替える必要があります。
一方で、着物の形は長い間変わっていない上に、デザインにも流行はそれほどありません。特に古典柄といわれる伝統的な文様は、定番のデザインとして年齢を問わず着られる柄です。流行に左右されにくい着物は、一度購入すれば長い期間愛用できる物だといえるでしょう。
2:夏は涼しく冬は暖かい
着物は何枚も重ねて着るため、冬でも暖かく過ごせます。また外出するときのために「外套」と呼ばれる着物専用のコートもあります。
一方で、夏に着物を着ると暑いのではないかと思う人がいるかもしれませんが、適した素材の着物を選べば夏でも快適に過ごせます。
夏は吸湿性や放湿性に優れた素材である「麻」を使った着物を着る人が多いです。また着物の一種である浴衣や甚平を着るのも良いでしょう。一年を通して快適に過ごせる点は、着物の良さの一つといえます。
3:体型が変わっても着られる
着物には体型が変わっても着られるという良さがあります。洋服は体型に合わせて作られているため、サイズが合わない場合は買い替えが必要です。
一方で、太ったり痩せたりなどの体型の変化があっても、着物は着付けの仕方を変えれば着られます。タオルや腰紐を使うことで調整できるからです。
また身長が伸びた場合など、着付けで調整できない変化には仕立て直しすることで対応できます。体型が変化しても同じ物を着続けられるのは、洋服にはない着物の良さといえるでしょう。
4:受け継ぐことができる
子どもや孫などに受け継ぐことができるのも、着物の良さの一つです。前述したように、着物は流行に左右されない上に、受け継ぐ人の体型に合わせて着付けや仕立て直しができます。
きちんと保管していれば、自分・子ども・孫の3代にわたって同じ着物を着ることも可能です。対して、洋服を受け継ぎながら長く着るのは難しいといえるでしょう。
5:きれいな所作が身につく
きれいな所作が身につくのも着物の良さといえます。着物は着崩れすると、はだけやすくなります。そのため、着物が着崩れしないよう意識することが大切です。着崩れしないよう意識すると自然に背筋が伸びるため、姿勢が良くなることが期待できます。
また着物を着ることで、肩こり予防の効果もあるとされています。着付けで帯枕を使う際、帯枕を上げるために肩の周りを動かす動作が肩こり予防になるからです。
さらに、着物の肩周りには縫い目や布の継ぎ目がなく、動かしやすいことも肩こりしにくくなる理由の一つといわれています。
6:華やかな印象を与えられる
着物には花や縁起物などを大きくデザインした物が多く、着ることで華やかな印象を与えられます。特に結婚式といったお祝いの場では、着物で出席するだけで雰囲気を盛り上げられるでしょう。
ただし、場に合わせた柄や格などといった、着物のマナーやルールには注意する必要があります。
着物の短所といえる部分
着物の良さがいくつもある一方で、短所といえる部分もあります。ここでは、着物の短所を3つご紹介します。
1:高価でかつ維持に手間がかかる
洋服と比べて着物は高額な物といえます。その分、長く着用できるのが着物の良さではありますが、一着の価格が高いため、洋服のように一年に何着も購入するのは難しいでしょう。
特に初めて着物を着る場合は、帯や小物などもそろえなければならないことから、費用がかかる傾向にあります。
また着物は洋服よりも維持に手間がかかります。素材によっては自宅で洗濯ができる着物もありますが、絹のように水洗いできない素材の物はクリーニングが必要です。なお保管中も虫が付いたりカビが発生したりするのを防ぐために、定期的にお手入れをしなければなりません。
2:着付けが難しい
着付けが難しいことも着物の短所の一つです。洋服であれば誰かの力を借りなくても、自分だけの力で着られます。一方で、着物を自分の力だけで着るのは簡単なことではありません。美容室などに依頼すれば、着付けに1時間程度かかることもあります。
慣れれば自分で着付けできますが、そのためには練習が必要です。着物を日常的に着ることが少なくなった現代において、着付けできる人はそれほど多くないといえるでしょう。着付けができないと、自分の好きなタイミングで着物を着ることができません。
3:動きにくい
帯で締める着物は着崩れしやすく、かつ動きにくいという短所もあります。大股で歩けないため、走ることや階段の上り下りなどがしにくいです。所作はきれいになりますが、忙しいときや急いでいるときには不向きだといえるでしょう。
着物を着こなすために押さえておきたいポイント
着物の良さを引き出し素敵に見せるためには、上手に着こなすことが大切です。ここからは、着物を着こなすためのポイントについてご紹介します。
補正をしっかりと行う
着物を着こなすためのポイントの一つが、補正をしっかりと行ってから着付けすることです。窮屈に感じるかもしれませんが、補正には美しいシルエットを作るだけでなく、着崩れしにくくする効果があります。なお着物は寸胴体型の方が似合うといわれているため、補正で体のくびれをなくすことが大切です。
ウエストにタオルを巻いたりサラシを活用したりして補正することで、寸胴体型に近づけていきます。補正することで着物にシワができにくくなり、美しく着こなせるようになるでしょう。
所作を覚えて実践する
着物を着こなすには、所作を覚えて実践することも大切なことといえます。歩くときは内股気味にして、できる限り小さな歩幅で歩くよう心がけましょう。またより上品に見えるよう、右手をそっと着物の上に添えるとなお良いです。
帯がつぶれないよう浅く座り、背筋を伸ばすのを意識することが着物を着ているときの座り方です。一つ一つの所作を意識することで、着物を着こなすことができるでしょう。
まとめ
着物の良さは流行に左右されないことや、体型が変わっても着られることなどです。そのため、世代を超えて長く着ることができます。なお着物を着る際は、補正をしっかり行うことや着物特有の所作を実践することなどを意識すると、より美しく着られるでしょう。
一方で、着物を持っていてもなかなか着る機会がない場合は、着物買取専門店に買取してもらうことをおすすめします。着物買取専門店であるおお蔵では、どのような状態の着物でも買取しています。傷やシミが付いている物でも買取しているため、ぜひお気軽にご相談ください。
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