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ブランド買取のOKURA(おお蔵)トップ コラム 結城紬はどういった特徴を持つ着物?結城紬の歴史から押さえよう!
結城紬はどういった特徴を持つ着物?結城紬の歴史から押さえよう!
2023年02月24日

高級絹織物である結城紬は、有名な着物ブランドの一つです。独自の魅力があることから、着物好きの人にとって憧れの着物といえます。では、結城紬は具体的にどういった特徴を持つ着物なのでしょうか。

この記事では結城紬の概要や特徴、結城紬の歴史などをご紹介します。また国の重要無形文化財やユネスコ無形文化遺産に指定されている理由でもある、伝統的な技法についても併せてご紹介するため、ぜひご覧ください。

結城紬とはどういった着物?

結城紬は、着物好きな人が憧れるブランドの一つです。ここでは結城紬の概要や歴史などについてご紹介します。

結城紬の概要

日本の絹織物の原点ともいわれている結城紬は、伝統的な技術で作られている高級絹織物です。1956年に国の無形文化財、2010年にはユネスコ無形文化遺産に登録されています。

軽い着心地でありながらも暖かく丈夫な結城紬は、一度着ると他の着物は着られないといわれるほど高い評価を得ています。

基本的に日本古来の伝統技術を活用した上で、新しい技術も取り入れることで高い品質を保っている点が魅力です。特に大正時代の末期に経緯絣(たてよこがすり)の技術が誕生したことは、結城紬の品質を大きく向上させるきっかけになりました。

なお紬と呼ばれる物の中でも、縦糸と横糸の両方に手紡ぎの糸を使用するのは結城紬の特徴です。またかつては独特の風合いを活かした簡素な柄が多かったものの、近年では技術革新により、精緻な柄が描けるようになりました。

結城紬には「本場結城紬」と「結城紬」の2種類があります。手紡ぎの糸を使用する、地機(じばた)で織るなどの厳しい基準を満たした物が本場結城紬です。本場結城紬卸商協同組合が本場結城紬であると認めたことを示す「結」マークの証紙が付いています。

対して本場と名乗る条件を満たしていない結城紬には「紬」マークの証紙が付いているため、簡単に見分けることが可能です。

結城紬の産地

結城紬の主な産地は、茨城県結城市周辺です。奈良時代から、茨城県と栃木県に広がる鬼怒川流域で生産されていたといわれています。

もともとは養蚕業の副業として始まった結城紬作りでしたが、品質が高かったことから鎌倉時代には全国で知られるようになったとされています。

結城紬の原型

奈良時代、常陸国と呼ばれていた茨城県周辺から朝廷に献上されていた絁(あしぎぬ)が結城紬の原型といわれています。質素で丈夫であったことから鎌倉時代には武士に好まれるようになり、産業として結城の地に定着しました。

室町時代に領主である結城家を通じて、室町幕府や鎌倉管領へ献上されていたことから、結城紬と呼ばれるようになったとされています。それ以前には、生産地の名前をとって常陸紬と呼ばれていました。

本場結城紬の特徴とは

紬とは、糸を先染めして模様を表す手法が使われた絹織物のことです。ここからは紬の中でも本場結城紬の特徴について詳しくご紹介します。

特徴1:手作業で織られている

全て手作業で織られているという点は、本場結城紬の大きな特徴の一つです。縦糸と横糸の両方に手で紡いだ糸が使われていることに関しては、世界でも本場結城紬だけといわれています。

手で紡がれた糸の魅力は、真綿そのもののように軽くて柔らかいことです。職人が地機織り(じばたおり)と呼ばれる技法で、一本ずつ手作業で織り上げていきます。

なお紬糸を織る際、縦糸に太い糸・横糸に細い糸を使うことで独特のしなやかな風合いが生まれるという点を覚えておきましょう。

特徴2:真綿が使われている

真綿とは、蚕の繭を煮た物を引き伸ばして作られる絹の一種です。結城紬は「三代着て味が出る」といわれるほど丈夫な着物ですが、この丈夫さは真綿を使っていることが理由の一つとされています。

柔らかくかつ保温性に優れている真綿を使うことで、軽いにも関わらず暖かく丈夫な結城紬が作られます。また経年変化によって違った風合いを楽しめることも、本場結城紬の特徴といえるでしょう。

特徴3:模様が繊細

繊細な模様も本場結城紬の特徴の一つであり、格子や十字などさまざまなデザインの物があります。中でも結城紬を代表する文様として知られているのが「亀甲絣(きっこうがすり)」です。

亀甲絣とは、六角形が連続するパターンを絣で表現した柄のことです。寿命が長い亀は古来より縁起がよいとされています。

なお同じ亀甲絣でも、柄の細かさによって与える印象が変わります。柄の細かさに関しては、いくつの亀甲模様が描かれているかで表現することが多いです。

38cmの普通尺の反物に約100個の亀甲模様がある100亀甲や、160個描かれた160亀甲などです。また細かな亀甲絣を使って、十字などの柄を描いたデザインの結城紬もあります。

結城紬はどのように作られる?

結城紬は古くから伝わる技法によって作られており、完成するまでには約20の工程を経る必要があります。ここからは結城紬の作り方についてご紹介します。

糸紡ぎ

結城紬を作る際は、真綿から手で紡がれた無撚糸のみを使用します。手で紡いだ糸を使って作られる生地は他にも存在するものの、結城紬では糸紡ぎに「つくし」と「おぼけ」という独自の道具を活用する点が特徴です。

蚕の繭を煮て作った真綿を「つくし」という道具に引っかけ、少しずつ一定の太さで引き出しつつ「おぼけ」という容器に溜めていきます。このやり方は、世界でも例を見ない技法です。

絣くくり

絣くくりとは染色の際に模様が出るよう、糸の束を木綿糸でくくって防染する作業のことです。手くびりと呼ばれることもあります。

生地を織る前に糸を染める結城紬では、図案に合わせて色を付けたくない部分を一つ一つ糸で縛る絣くくりの工程を必要とします。完成した着物の美しさにも影響する大切な工程です。

なお細かな模様の場合、絣くくりを行う箇所が膨大な数になるため、半年以上の時間がかかることもあります。

地機織り

結城紬を織る際は「地機」という織機を使用します。地機を使って手織りすることに関しては、国の重要無形文化財やユネスコ無形文化遺産において、結城紬と呼ばれる条件の一つにもなっています。

地機の大きな特徴は、縦糸を織り手の腰で吊りながら手作業で織っていく点です。織り手にとって負担は大きいものの、体と機械を一体化させることで繊細な力加減ができるようになります。

地機で細い絣糸に負担をかけず織れることが、美しい風合いを生み出している理由の一つといわれています。

まとめ    

日本古来の伝統技法を使って作られる結城紬は、国の重要無形文化財やユネスコ無形文化遺産にも登録されている高級絹織物です。軽くて丈夫であることや独特の風合いを楽しめることなどが、結城紬の特徴として挙げられます。結城紬を着て、着物をより楽しんでみてください。

なお結城紬を持っているが、自宅に保管し続けている状態で今後も使う予定がないという人もいるでしょう。そういった人は、ぜひ着物買取専門店のおお蔵の買取サービスをご利用ください。

おお蔵には結城紬を高額買取した実績がございます。また結城紬以外の着物の買取実績も豊富です。店頭買取はもちろん、出張買取や宅配買取にも対応しているため、ぜひ自身に合った買取方法をお選びください。

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