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小紋とはどういった着物?特徴や他の着物との違いについて解説
2023年02月22日

小紋とはカジュアルな場面で着用されることが多い着物です。デザインが豊富なため、好みの物が見つけやすいでしょう。また日常的に着られることから、使い勝手もよいといえます。

この記事では小紋について詳しくご紹介します。柄に込められた意味や小紋を選ぶ際に押さえておきたいポイントなどをご紹介するため、ぜひ参考にしてください。

小紋とはどういった着物?

小紋とは、着物の一種です。着物にはさまざまな種類がありますが、柄や格式の高さ、着用できる場面などが異なります。

小紋の柄の特徴は、一つの細かな模様が同じ方向に向かって繰り返し入っている点です。またカジュアルな物から上品な雰囲気の物まで、デザインの幅が広いことも特徴の一つといえるでしょう。

なお着物の格式という観点から見ると、小紋は日常的な外出やおしゃれ着という位置付けです。礼装ではないため、結婚式や式典などの格式高い場には向いていないことを覚えておきましょう。

ただし、紋の有無や柄・帯などの小物との組み合わせなどによっては、ややフォーマルな場で着用できることもあります。

小紋と他の着物の違い

着物の種類のうち小紋とよく似ているのが、訪問着や浴衣、付け下げ小紋などです。ここからは小紋とそれぞれの着物の違いについて、詳しくご紹介します。

小紋と訪問着の違い

小紋と訪問着の違いは、格式の高さです。準礼装である訪問着は、振袖や留袖に次いで格式が高い着物のため、結婚式や各種式典などのフォーマルな場で着用できます。

一方で、小紋は普段用の着物のため、友人との気軽な食事会や観劇などに向いている着物です。洋服におけるフォーマルウェアと普段着の違いと考えると分かりやすいでしょう。ただし、小紋の中でも紋付きの江戸小紋は略礼装となるため、訪問着と同じように着用されることもある点には注意が必要です。

なお着用できるシーンが異なることから、訪問着と小紋は合わせる帯の種類も異なります。訪問着には基本的に袋帯を合わせるのに対して、小紋には名古屋帯を合わせます。

また訪問着には留袖と同じく「絵羽模様」と呼ばれる、一枚の絵のようにつながった柄が裾に入っていることも、見分けるポイントの一つといえるでしょう。

小紋と浴衣の違い

格式の高さに関して、小紋と浴衣は両者ともカジュアルな着物に分類されます。ただし、着用シーンに違いがあります。小紋はどの季節でも普段着として着られる着物です。

一方で、浴衣は基本的に夏の夜に着用する着物とされています。祭りや花火大会などの夏のイベントで浴衣を着る人が多いです。

また小紋と浴衣は、着付け方法も異なります。小紋は長襦袢を着て足袋を履くのに対して、浴衣は長襦袢を着ないことが多く、かつ素足に下駄を履くのが一般的です。

小紋と付け下げ小紋の違い

付け下げとは、全ての柄が上向きになるよう着物に模様を付けることを指す言葉です。現代では、全ての柄が上向きになっている着物のことも付け下げと呼びます。

小紋の柄は基本的に上下を区別しませんが、柄が上向きになるよう配慮されている物は付け下げ小紋と呼ばれることもあります。

柄が上向きでそろえられている分、付け下げ小紋の方が、格式が高いという考え方もありますが、基本的に両者はほとんど同格です。付け下げ小紋はあくまでも小紋の一種であり、いずれも略礼装であることには変わりありません。

小紋の種類は主に3つ

小紋は産地や柄の特徴などから、主に3種類に分けられます。それぞれの特徴について詳しくご紹介します。

1:江戸小紋

江戸時代の大名が正装である着物に、それぞれの藩ごとに決められた模様である「定め柄」を入れていたことが江戸小紋の由来です。当初は豪華な柄が入っていましたが、幕府が贅沢を禁止したことで目立たない小さな柄が入った着物が好まれるようになり、今の小紋ができたとされています。

小紋がカジュアルな着物だとされている一方で、紋付きの江戸小紋のみが略礼装に相当すると考えられているのは、武士の正装をルーツとしていることが理由といわれています。

江戸小紋の特徴は、一見無地に見えるほど小さくかつ細かくデザインされていることです。また絹だけを使うことや、単色であることを原則としている点も特徴の一つといえるでしょう。

柄はさまざまな種類ありますが、有名な柄は「鮫」「行儀」「角通し」であり、これらの柄は「江戸小紋三役」と呼ばれています。

2:京小紋

京都で広まったのが京小紋です。江戸小紋をベースに、型染めと京友禅の技術が用いられています。模様は比較的大きくかつ具象的な物が多いことから、江戸小紋や加賀小紋などよりも華やかな印象を与えられます。

型紙を使用している京小紋は、従来の京友禅の着物より価格が手頃だったことから、明治時代に入ってから一般庶民に広まりました。

3:加賀小紋

加賀小紋は京友禅の影響を受けて、現在の石川県で誕生した着物です。手描き友禅と型友禅の2種類があり、いずれも加賀友禅の技法が用いられています。

加賀友禅では加賀五彩と呼ばれる、5色ならびにその濃淡しか使わないという原則があります。加賀小紋も加賀五彩を基本としており、落ち着いた柔らかい色調が特徴です。

また刺繍や金箔加工を使わず染色だけで模様を付けていることから、江戸小紋や京小紋と比べて気品を感じさせる点も特徴の一つといえるでしょう。

小紋の柄としてよく用いられるものとは

小紋の特徴は、一つの柄が繰り返されていることです。さまざまなものをモチーフとしていることから、柄の種類も豊富です。ここではよく用いられる小紋の柄についてご紹介します。

幾何学

小紋では図形や直線を用いた柄がよく見られます。縞模様や格子柄などの他、鮫・行儀・角通しなどの江戸小紋三役も幾何学模様に該当します。

なお鮫とは鮫肌のように細かい模様のことであり、行儀は斜めに交差するように並んだ点模様のことです。角通しは等間隔に並べられた点模様のことを指します。

礼儀を尽くすことや筋を通すことなどの意味を持つ有力大名の定め柄であった江戸小紋三役は、江戸小紋の柄の中でも特に格式が高いとされています。

また七宝つなぎ・亀甲・青海波などの古典柄と同じモチーフの柄や、鱗・宇田川・紗綾形なども小紋の定番柄です。

縁起がよいとされるもの

縁起がよいとされる文字・生活道具・縁起物などをモチーフとした柄も一般的です。寿や福、吉といった、よい意味を持つ文字をそのまま図案化した物も見られます。

また生活道具であれば、末広がりの意味を持つ扇子や、儀式や祭りで使われる鼓などが小紋の柄として用いられることが多いです。

縁起物の例は、打ち出の小槌や矢羽、松の葉などです。打ち出の小槌は、富や希望を象徴するとされています。

また矢羽は一度飛んだ矢は決して戻ってこないことから、嫁入りがうまくいくようにという願いが込められています。なお2つの葉が対になっている松の葉は、家庭円満の象徴です。

動物・植物

実在または架空の動物や、季節の植物をモチーフとした柄も人気があります。願いや祈りが込められていることが多いです。代表的な柄の意味をいくつかご紹介します。

鳳凰は、不老不死や長寿などを象徴する架空の生き物です。また翼を持った天馬は美しさや上品さを象徴しているのに対して、龍は栄光や発展などを意味します。

また花や枝を加えた花喰鳥もよく見られる柄の一つです。幸せを運んでくるようにという願いが込められています。

植物の例としては、定番である松竹梅の他、竹・梅・蘭・菊の4種類の草花を組み合わせた四君子、架空の花である宝相華など、気品や美しさを意味する柄が多いです。

小紋を選ぶ際に押さえておきたいポイント

同じ小紋でも、柄によって与える印象はさまざまです。人によって好みがあるものの、季節や年齢、着用シーンなどに合わせて柄を選ぶことでより粋な着こなしができるでしょう。

ここでは小紋を選ぶ際に押さえておきたいポイントをご紹介します。

季節に合わせて選ぶ

小紋を選ぶ際は、季節を意識しましょう。特に植物柄の小紋を選ぶ際に、重視したい部分です。

春は桜、夏は朝顔、秋はもみじ、冬は椿柄の小紋などのように、季節ごとで着分けることでよりおしゃれな印象を与えられます。

ただし、何枚も小紋をそろえるのが難しい場合もあるでしょう。植物柄の中でもさまざまな植物が組み合わさったデザインや、幾何学模様・縁起物などの柄であれば、季節に関係なく着られるため、おすすめです。

年齢に合わせて選ぶ

小紋を選ぶ際は、基本的に自身の好みの物を選んで問題ありません。ただし、若い世代には大きめの柄、年配層には細かな柄が好まれる傾向にあることは押さえておきましょう。

また色に関しては、若い世代は原色やビビッドカラー、年配層は淡色や落ち着いた色味を選ぶのがおすすめです。

着用する場面に合わせて選ぶ

カジュアルな着物という位置付けである小紋は、以下のような場面に向いています。

いずれもカジュアルな場のため、格式などの細かなルールを気にする必要はありませんが、場の雰囲気に合った柄を選ぶとよいでしょう。

具体的には、お稽古ごとやかしこまった食事会には落ち着いた柄・色味の小紋を選ぶことで、上品な印象を与えられます。またおめでたい席では、縁起物の柄を選ぶのがおすすめです。

なお江戸小紋三役に紋付きの小紋であれば、ややフォーマルな場でも着用できます。友人・知人として出席する披露宴や、披露宴の二次会などにも着られるでしょう。

ただし、小紋で出席することによい印象を持たない人もいる点には注意が必要です。迷った場合は、訪問着といったより格式が高い着物を選ぶことをおすすめします。

まとめ

小紋とはカジュアルな場に向いている着物です。カジュアルな食事会や観劇などに適している服装といえます。なお訪問着や浴衣とは格式や着用シーンなどで違いがあるため、両者の特徴は押さえておきましょう。

なお小紋などの着物を自宅に保管し続けている人で、今後使う予定がない人は買取してもらうのがおすすめです。着物買取専門店のおお蔵では状態が悪い着物でも買取対象としているため、不要な着物をお持ちの人はお気軽にご相談ください。

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