
目次
着物の一種である浴衣は比較的着付けが簡単なため、和装に慣れていない人でも着やすい着物といえます。なお夏に着るイメージが強い浴衣ですが、夏以外に着ても問題ないのでしょうか。
この記事では、浴衣は基本的にいつからいつまで着る着物なのかについて詳しくご紹介します。また浴衣着用時のマナーや暑さ対策・寒さ対策などもご紹介するため、ぜひ参考にしてください。
浴衣はいつからいつまで着る着物?
浴衣は夏に着る物というイメージを持っている人が多いかもしれませんが、夏以外に着用することも可能です。ここでは浴衣を着るのに適した時期をご紹介します。
浴衣は基本的に7~8月の盛夏に着る着物
浴衣は一年間で最も暑い「盛夏」と呼ばれる7~8月頃に着るのが一般的です。浴衣はもともと湯上がりや寝間着として活用されていたことから、綿や麻などの薄くて風通しがよい素材で作られている物が多いです。暑くて汗をかきやすい時期に浴衣を着ると、快適に過ごせるでしょう。
7~8月以外に浴衣を着ても問題ない
夏に着るイメージが強い浴衣ですが、7~8月以外に着ても問題ありません。かつて普段着として着られていたことを考えると、どの時間帯や時期であっても浴衣を着て問題ないといえるでしょう。
ただし、盛夏以外に浴衣を着る場合は柄に注意が必要です。朝顔や金魚などの夏を感じさせる柄の浴衣は、季節外れな印象を与えるかもしれません。
秋頃に浴衣を着るのであれば、紅葉・ぶどう・とんぼなどの季節に合う柄を選ぶと、おしゃれな着こなしができます。
また10月頃になると、日中は暑くても夜は冷え込む傾向にあります。10月頃に浴衣を着るのであれば、寒さ対策をするのがおすすめです。
浴衣を着る際の暑さ対策ならびに寒さ対策
浴衣は基本的にいつでも着られる着物です。ただし、時期によっては暑さ対策や寒さ対策が必要といえます。ここでは浴衣を着る際にできる、暑さ対策や寒さ対策などをご紹介します。
浴衣を着る際の暑さ対策
夏の時期で特に気温が高い日は、暑さ対策をすることで浴衣をより快適に着用できます。具体的な暑さ対策の一つが、補正に通気性の高いガーゼ素材の物を活用することです。
蒸れにくいことから涼しさを感じられます。また汗を吸い取るタイプの下着を着たり、首筋・脇の下などに冷却シートを貼ったりするのも暑さ対策として有効です。
定番のうちわや扇子などを活用するのもよいですが、小型の扇風機を持参することで風がない日や、人混みの中でもさらに涼しく過ごせるでしょう。日差しが強い場合は日傘を使うのもおすすめです。
加えて、熱中症になるのを防ぐためにもこまめに水分補給を行うことも意識しましょう。
浴衣を着る際の寒さ対策
盛夏以外の時期に浴衣を着る際は、ストール・羽織物などを用意しておくことをおすすめします。浴衣の色や柄に合わせて、和柄や落ち着いた雰囲気の色の物を選ぶと、おしゃれな着こなしになるでしょう。
浴衣は風通しがよい素材でできていることから、普段よりも寒さを感じやすいです。遅くまで外にいる可能性がある場合は、寒さ対策を万全にしておきましょう。
長襦袢を着用し、足袋や下駄などを履く着物のような方法で着付けすると、より暖かく浴衣を着られます。また足元の寒さが気になる人には、レギンスや和装用タイツなどの活用もおすすめです。
浴衣はいつ購入するのがおすすめ?
着用する季節に関わらず、浴衣は6月頃に購入するのがおすすめです。各ブランドやメーカーは、一般的な浴衣の着用シーズンである7~8月頃に向けて新作を発表します。
春頃から発表され始めた新作が6月頃には出そろうため、豊富な種類から好みの物を選べるでしょう。なお本格的に浴衣のシーズンとなる7月には、人気のデザインは売れてしまっている可能性が高いといえます。
対して、少し早めの4~5月頃に購入すると「後から発売されたほかのデザインの方がよかった」と思うことがあるかもしれません。
すぐに新しい物が必要なとき以外は、種類がそろっている6月頃に浴衣を購入することをおすすめします。
浴衣を着るのに適した機会を紹介
ほかの着物と比べて、着付けが簡単な点は浴衣の大きなメリットの一つといえるでしょう。なお浴衣には色鮮やかでかわいらしい物だけでなく、クールで大人っぽい雰囲気の物などもあります。気分や着用シーンに合わせて着る浴衣を選ぶことで、おしゃれを楽しめるでしょう。
ただし、中にはいつ浴衣を着ればよいのか分からないという人もいるでしょう。ここからは浴衣を着るのに適した機会についてご紹介します。
夏祭り・花火大会で着る
夏祭りや花火大会は、浴衣を着られる機会の一つです。浴衣を着ることにより、夏らしいイベントをより楽しめるでしょう。デートはもちろん、友人や家族と出かける場合にも雰囲気を盛り上げられます。
ただし、夜遅い時間や盛夏以外の時期に開催される場合は肌寒くなることがあるため、防寒対策を行いましょう。
なお夏祭りや花火大会では多くの人が浴衣を着ることから、浴衣をチャレンジしやすい機会といえます。浴衣を着てみたいがなかなか挑戦できないという人は、ぜひ夏祭りや花火大会などで着てみてください。
カジュアルな食事会で着る
友人とのカジュアルな食事会で浴衣を楽しむのもおすすめです。もし和装に関心がある友人がいれば、一緒に浴衣で食事を楽しんでみるのもよいでしょう。
浴衣であれば締め付けも少ない上に食事会は短時間で終わることが多いため、着物に慣れない場合でも参加しやすいといえます。
観光地巡りの際に着る
昔ながらの町並みが残る歴史的な観光地に行く際も、浴衣を着る機会の一つです。京都や金沢、浅草といった古い町並みを浴衣で歩くことで、風情を感じられるでしょう。観光がより楽しいものになります。
近年は観光地で浴衣や着物をレンタルする業者が増えていることから、和装で散策する人も増えてきています。なかなか浴衣を着る機会がない人は、ぜひ旅行先で着てみてください。
なお古い町並みと浴衣は相性がよく写真映えするため、きれいな写真を撮るチャンスです。観光のよい思い出として残るでしょう。
普段着として着る
和装に慣れている人は、日常着として浴衣を着てみてはいかがでしょうか。浴衣の成り立ちを考えれば、日常着として活用しても問題ないといえます。
着物よりも着脱が簡単でかつ水洗いしやすい素材が使われている浴衣は、普段着として着るのに向いている着物といえるでしょう。
家の中で着るのはもちろん、街歩き、お墓参りなどで浴衣を着るのもおすすめです。季節を感じつつ、暑い時期を快適に過ごせる衣服として積極的に浴衣を活用しましょう。
浴衣を着る際に気をつけたいマナー
どの季節に浴衣を着る場合でも、マナーを守ることが大切です。浴衣のマナーを理解していない人もいるでしょう。
もともとは寝間着として着用されていた歴史もある浴衣は、基本的にカジュアルな場面で着る物とされています。そのため結婚式やクラシックのコンサートといった、ドレスコードがあるようなフォーマルな場面には適していません。
観劇などに浴衣を着て行きたい場合は、足袋・名古屋帯などを合わせることをおすすめします。足袋・名古屋帯を合わせることで、フォーマルに寄せられるためです。
ただし、格式高い着物の代わりとするのは難しいため、迷った場合は浴衣を着ない方がよいかもしれません。なお浴衣を着る際は所作も意識しましょう。着崩れの心配が少なくなる上に、相手に上品な印象を与えられます。
浴衣以外の夏に着られる着物とは
和装に関して浴衣とは別に「薄物」と呼ばれる夏に着られる着物があります。ここでは夏に着るのに適している浴衣以外の着物を2つご紹介します。
フォーマルなシーンに適している「絽」の着物
「絽(ろ)」とは織物の一種です。正絹・綿・ポリエステルなど、さまざまな素材の物があります。
縦糸を絡ませる「からみ織り」と平織りの手法が組み合わされており、通気性が高い点が特徴です。また平織りの部分が縞模様に見えることも、絽の特徴の一つとして挙げられます。
夏の着物の定番として幅広く使われていますが、黒留袖・訪問着・色無地などのフォーマルな着物にも使われています。
主に6~8月頃に着用される物です。ただし、年々暑い時期が長くなっていることを受けて、9月に入っても絽を着る人もいます。
カジュアル・セミフォーマルなシーンに適している「紗」の着物
「紗(しゃ)」は、絽と同じくからみ織りの手法が使われている織物の一種です。正絹・綿・ポリエステルなど、さまざまな素材が使われている点も絽と共通しています。
平織りされている部分がないことから、全体的に透け感があり、より通気性が高く涼しい点が特徴として挙げられるでしょう。加えて、カジュアルからセミフォーマルな着物に使われるのが一般的です。透け感があることから、夏物の羽織などに使われることも多いです。
着用時期に関しては、絽より短いといえます。盛夏にあたる7~8月に着用するのが一般的です。
まとめ
浴衣は盛夏といわれる、7~8月頃に着用されることが多い着物です。いつ着ればよいか迷っていた人は、ぜひ着用時期を押さえておきましょう。
7~8月以外の時期に浴衣を着ても問題はありません。ただし、寒さを感じる可能性があるため、ストールや羽織物を用意したり、着物風の着付けをしたりなどの対策をしましょう。
なお自宅に使用していない着物がある人は、着物買取専門店の「おお蔵」にぜひご相談ください。着物買取実績が豊富なため、安心してご依頼いただけます。査定料は無料なため、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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